【神戸新聞】住民と学生が防災地図作製 淡路・志筑地区

兵庫県淡路市の大学院生と住民が作成した住民参加型の防災マップ作りについての話題です。


神戸新聞|淡路|住民と学生が防災地図作製 淡路・志筑地区

 兵庫県立淡路景観園芸学校(兵庫県淡路市)の大学院生と同市志筑地区の住民らが26日、津波被害を想定した「防災マップ」を市防災あんしんセンターで作った。約30人が参加し、避難場所や経路を地図に書き込み、被害想定の大きさを視覚的に再確認。「災害時に隣近所の住民同士で助け合えるよう、各町内会で避難訓練をしよう」と呼び掛け合った。(敏蔭潤子)
 安全、安心なまちづくりを研究する環境防災計画の授業の一環。学生たちは、住民の力を生かして地域の防災力を向上させようと、住民参加型のマップ作りを企画した。市内で最も大きな津波被害が予想される志筑地区に協力を呼び掛けたところ、町内会役員や小学校保護者、消防団員らが集まった。
 参加者はまず、標高が線で表示された地図上に自宅の印を付け、高さ5メートルと8メートルの津波に襲われた状況をそれぞれ想定。神社や墓地などの高台を避難所とすることを確かめ合った一方、大きな揺れで道や橋が崩壊した時の避難ルートの確保や、要介護者や高齢者が避難する手段などに課題が見つかった。
 町内会役員の男性(61)は「きょう作ったマップを手に、避難経路を実際に歩いて体で覚えたい。また、要介護者を支援する準備が必要だと痛感した」と今後の課題を挙げていた。
 学生の久野航さん(23)は「防災マップは色んな人に何度も見てもらえるよう、観光情報も盛り込むなど使い勝手を良くして完成させたい」と話していた。